2006年春モデル・パソコンの新傾向

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何が変わった、2006年春モデル・パソコン
<2006年1月18日更新>

2005年12月以降、パソコン各メーカーから「2006年春モデル・パソコン」が次々発売されています。このコーナーでは、そんな「2006年春モデル」の最新スペックや傾向を分析、解説したいと思います。

一部のパソコンメーカーでは、新製品を随時販売しているためか、「当社では、春モデル、夏モデル、秋冬モデルなどというものはない」とはっきり明言している企業もありますが、その場合は以下の解説を「2005年12月〜1月頃に発売されたパソコンの傾向」と考えていただければと思います。

新たな情報があれば、随時、追加更新をする予定です。

CPU

【2006年春モデルのCPU動向】
PCタイプ 売れ筋CPU 解  説
A4ノート Celeron M 2005年秋冬モデルとほぼ同傾向で、低価格で十分な性能を持つ「Celeron M」搭載モデルが主流。Officeなどの事務系ソフトの利用、メール、Web閲覧が中心なら満足できます。

上位モデルでは、2006年のトレンドになると思われる、インテル社の「Core Duo」という新型のデュアル・コアCPU搭載機も登場しています。
携帯ノート Pentium M 2005年秋冬モデル以上に、上位のCPU「Pentium M」搭載機が多くなっています。これは、処理状況に応じて動作周波数を変え、消費電力を節約する「拡張版SpeedStep」機能があるため、「Celeron M」よりもバッテリーのもちがいいことが、モバイル性に優れているからでしょう。

上位モデルでは、A4ノート同様2006年のトレンドになると思われる、インテル社の「Core Duo」という新型CPU搭載機も登場しています。
デスクトップ Celeron D 2005年秋冬モデルとほぼ同傾向で、低価格で十分な性能があり実用性の高い「Celeron D」が主流。上位モデルでは「Pentium D」という傾向があります。秋冬モデルでも解説しましたが、やはりHT(ハイパー・スレッディング)の「Pentium 4」は減少傾向にあります。

注目点としては、これまでノートPCに搭載されることの多かった「Celeron M」をデスクトップPCに搭載し本体のスリム化を実現した機種が登場したこと。

【注目のCPU】
PCタイプ 注目のCPU 解  説
ノート モバイル
Sempron
2005年秋冬モデルでも解説しましたが、AMD社の「モバイルSempron」搭載機が増加しています。省電力機能「PowerNow!」を搭載した「Celeron M」のライバルにあたります。

当サイトの各ページにおいて、ノートPCの仕様で「Sempron」と記載している場合、正確には「モバイルSempron」のことです。
Turion 64 AMD社のノートPC向け64bit対応CPUで、「Pentium M」のライバルとして高スペック機に搭載されています。
Core Duo
(コア・デュオ)
インテル社の新型CPU「Core Duo(コア・デュオ)」は、ノート用としては初めてのデュアル・コアCPUで、「Yonah(ヨナ)」の開発コード名で知られています。

ノートPCのデュアル・コア化により、処理効率が高速化されたほた、CPUやチップセットの省電力機能も強化されており、バッテリー駆動時間も向上しているのが大きな特徴。

「デュアル・コアCPU」について】
「デュアルコア」構造の場合、CPU内部でデータ処理を実行する回路(コア)を2個内蔵しており、「スレッド」と呼ばれるデータ処理ブロックを、それぞれのコアで同時に処理できます。ビデオ編集ソフトで動画を圧縮しながらゲームをするなど、複数の作業を同時にこなす際に威力を発揮します。Photoshopなどのマルチスレッド対応ソフトなら単独使用でもデュアルコアの性能を引き出せますが、まだマルチスレッド対応のソフトが少ないのが現実です。

「HT(ハイパー・スレッディング)」CPUも2つのスレッドを同時処理できますが、1つのCPU内での処理作業なので、デュアルコアの方が同時処理効率は更に高くなります。
デスクトップ Pentium D デスクトップの高スペックモデルに搭載されているインテル社の新しいCPU。今まで高スペックモデルの主流だった「Pentium 4」をしのぐ割合で搭載されています。

最大の特徴は「デュアルコア」構造で、CPU内部でデータ処理を実行する回路(コア)を2個内蔵しており、「スレッド」と呼ばれるデータ処理ブロックを、それぞれのコアで同時に処理できる。ビデオ編集ソフトで動画を圧縮しながらゲームをするなど、複数の作業を同時にこなす際に威力を発揮します。Photoshopなどのマルチスレッド対応ソフトなら単独使用でもデュアルコアの性能を引き出せますが、まだマルチスレッド対応のソフトが少ないのが現実。

「HT(ハイパー・スレッディング)」の「Pentium 4」も2つのスレッドを同時処理できますが、デュアルコアの「Pentium D」は同時処理効率が更に高く、「Pentium 4」の後継とされています。

AMD社の「Athlon 64×2」も64bitデュアルコアCPUですが、まだ店頭モデルで標準搭載されているマシーンがないため、BTOショップ、自作、直販サイトでCPU選択できる場合にのみ搭載が可能になるようです。

メモリー

2006年春モデルの売れ筋は、ノートPCもデスクトップPCも、標準で512MBのメモリー搭載が主流です。WindowsXPをより快適に動作させる環境が進歩しているのは嬉しい限りです。直販メーカーサイトで、「メモリー512MB無料増設キャッペーン」を実施したり、「メモリー512MB搭載マシーン」限定マシーンを提供することも多くなっています。

現在のWindowsパソコンのOSは「WindowsXP Service Pack2(サービス・パック2)=(以下「SP2」)」ですが、「SP2」はかなりメモリーを消費するため、できれば512MB程度の物理メモリーを搭載することをおすすめします。これは、Windows Live UpdateによりOSのアップデートを繰り返し「SP2」にした場合にも当てはまるので注意してください。

動画編集、DTP、CAD、3Dゲームなど、高いスペックを要求される作業をする場合には、1GB程度のメモリーが搭載されているのが理想です(Officeなどの事務系ソフトの利用、メール、Web閲覧が中心なら512MBで十分です。それ以上搭載しても、メモリーが有効活用されず無駄になるだけです)。

【メモリー規格について】
タイプ 規格 最大データ
転送速度
(動作周波数)
解説
DDR2 SDRAM PC2-4200
(DDR2-533)
約4.2GB/秒
(133MHz)
主流は「DDR SDRAM」と「DDR2 SDRAM」

以前の「SDRAM」は動作周波数1クロックあたりデータ転送は1回だが、「DDR SDRAM(以下「DDR」)」は2回。

最新の「DDR2 SDRAM(以下「DDR2」)」は「DDR」に比べ、1クロックあたりデータ転送量が2倍に向上している。同じ動作周波数なら「DDR」は「SDRAM」の2倍、「DDR2」は4倍のデータを転送ができ、主に高スペックモデルに搭載されています。

規格が「PC2-4200」の場合、「PC2」の部分は「DDR2」であることを、「4200」の部分はデータ転送速度を示しています。また「DDR2-533」と表記することもあり、「SDRAM」の「533MHz相当」で動作することを意味しています。

★注目の技術
同じ容量の「デュアルチャンネル対応」のメモリーを2枚組み合わせて使用すると、データ転送速度が2倍になります。メモリー512MBの1枚より、256MBが2枚のほうが速くなるのです。あくまで「デュアルチャンネル対応」のメモリーを利用した場合なので、普通のメモリーは512MBが1枚のほうが処理は速くなるので注意してください。
PC2-3200
(DDR2-400)
約3.2GB/秒
(100MHz)
DDR SDRAM PC3200
(DDR400)
約3.2GB/秒
(200MHz)
PC2700
(DDR333)
約2.7GB/秒
(166MHz)
PC2100
(DDR266)
約2.1GB/秒
(133MHz)

HDD(ハード・ディスク・ドライブ)

「テレビパソコン」の人気で、ハード・ディスク・ドライブ(以下「HDD」)の容量は大容量になっています。

★ワンポイント・アドバイス
デスクトップに限らずノートパソコンのHDDも大容量化の傾向にあり、大は小をかるね……とも言えますが、テレビはテレビ、パソコンはパソコンと割り切って考え、また動画の録画や編集作業をしないのであれば、HDDの容量はさほど気にしなくてもよいと思います。

HDD容量が大きいと、データがたくさん保存できるのは事実です。しかし、万一パソコンが故障した場合には、全てのデータを一瞬にしてなくしてしまう可能性があるので、データ保存は外部のHDDなどにすると考えれば、HDDの容量は標準搭載程度で十分だと思います。現在のパソコンは、ノートタイプでさえHDDの容量が30GB〜40GBなので、Officeなどの事務系ソフトの利用、メール、Web閲覧が中心の利用なら足りなくなることはないでしょう。

当サイト管理人の場合、ノートパソコンの容量は40GBで、「80GB」と「120GB」の外付けできるHDDを所有していて、データのほとんどはそっちに保存しています。パソコンには、ほとんどデータは保存していません。また、本当に重要なデータは「MOディスク」や「CD-ROM」などに保存しています。

ただし、動画保存や編集をする場合には、やはりある程度HDDの容量がないとパソコンの動作が遅くなるので、最終的には「パソコンで何をやりたいのか?」になってしまうと思います。

DVDドライブ

2006年春モデルのほとんどは「DVDスーパーマルチ」ドライブが搭載され、現在市販されている記録型DVD(DVD-R/+R/-RW/+RW/-RAM)やCDメディア全てに書き込みが可能です。

グラフィックス

パソコンの画面描画機能を受け持つグラフィックスは「チップセット内蔵型」と「高性能の専用チップを使うタイプ」があります。最近は、チップセット内蔵型の性能が向上し、高度なグラフィック性能が要求される処理もこなせるようになっています。

3Dゲームなどを快適に楽しみたい場合に限っては、やはり独立タイプのグラフィックス搭載機を選択するのが無難です。「FF(ファイナル・ファイタジー)」や「リネージュU」などのネットゲームなどによっては、グラフィックスやビデオメモリー容量を指定しており、指定のもの以外だとゲームが動作しない場合があるので注意してください。

しかし、ゲームは利用しなく、事務処理、メール、Web閲覧など一般的なことしかしないのであれば、標準搭載のスペックで問題が生じることはまずありません

【主流グラフィックス】
PCタイプ チップ名 解  説
ノート i915GM グラフィック機能を内蔵したIntel社のノート用チップ。内蔵型チップの中では比較的高性能。
RADEON
XPRESS
200M
ノートPCの上位モデルに搭載されるこのが多いチップセット内蔵型。
デスクトップ i915GV スタンダードモデルに搭載されるこのが多いチップセット内蔵型。
i945G 「Pentium D」に対応するチップセット内蔵型。「i915GV」より高性能。

「Napa(ナパ)」とは何か?

2006年春モデルPCでよく目にする「Napa(ナパ)」とは、インテル社の新ノートPCプラットフォームの開発コードネームこと。製品の正式名称は、シングルコアCPU版が「Centrino (セントリーノ)」デュアルコアCPU版が「Centrino Duo (セントリーノ・デュオ)」になります。

「Centrino」は、これまでも高性能ノートPCのキャッチフレーズとして使われており、CPUの「Pentium M」と、「インテル製のチップセット」や「インテル製の無線LANユニット」搭載のノートPCを指します。

2005年春に「Sonoma (ソノマ)」というコードネームで性能が向上した第2世代「Centrino」が登場し、更に大きく性能が向上したのが、2006年春モデルPCの一部に搭載されている「Napa」になります。

「Napa」は、CPUがより強力な「Core Dio」や「Core Solo」になったことが大きな特徴で、それにあわせてチップセットの性能も向上しています。

インテル社のベンチマークテスト結果によると、「Napa」は「Sonoma (ソノマ)」の約1.3倍〜2倍も高速になったと公表しています。また、平均消費電力は28%低減しておりバッテリーが長持ちするほか、無線LANユニットはサイズが小さくなり、電波ノイズが多い環境下での性能を強化したり、通信速度の低下を防ぐQoS技術にも対応するなど、かなり機能強化されています。

【用語解説】
プラットフォーム(Platform)とは、もとは「ハードウェアとOSから成るアプリケーションの動作環境」のことをさしていたが、現在では「何かの土台となるものを全て」を意味し、「アプリケーション側からみればOSとハードウェアがプラットフォーム」、「OS側からみれば、ハードウェアがプラットフォーム」になります。

「Viiv(ビィーブ)」とは何か?

こちらも2006年春モデルPCでよく目にする言葉になりますが、「Viiv(ビィーブ)」とは、インテル社のデジタル・エンタテインメントPC用プラットフォームの名称で、テレビ、ビデオ、ブロードバンドの動画などを楽しむための「パソコン用パーツと技術」の総称を指します。構成要素は、「ハードウエアのパーツ」、「OS」、「ドライバなどのソフトウエア」も含まれます。

「Viiv」を名乗るたには、番組を録画しながらゲームをするなど、複数の処理を同時に効率よくこなせるインテル製のデュアル・コアCPU搭載が必須条件で、OSは「WindowsXP Media Center Edition 2005」、チップセットは「i945/955/975 Expressチップセット・ファミリー」、LANユニットは「インテルPRO Client LAN」、ソフトは「インテル・クイック・レジーム・テクノロジ」、「インテル・マトリックス・ストレージ・テクノロジ」、「インテル・ハイ・デフィニッション・オーディオ」などの搭載が具体的な構成要素になります。

液晶

【2006年春モデルの動向】
PCタイプ 解  説
ノート 相変わらず、A4ノートの主流は「15インチ」ですが、「ワイド液晶」搭載モデルも増加傾向にあります。

「ワイド液晶」でDVDの映画を見た場合、画面上下の黒い部分が少ないので、違和感なく視聴することができます。これは液晶の性能が向上したのではなく、画面の縦横比率が映画スクリーン比率に近くなったためです(映画やテレビなどは、適切な画面比率があるのです)。

15インチよりも表示エリアは広いので、エクセルなど表計算ソフトの表示範囲が拡大され見やすくなるメリットがあります。
デスクトップ デスクトップは「17インチ」と「20インチ」が主流ですが、テレビパソコンの人気に後押しされ、デジタル放送対応モデルなど「ワイド液晶」が増加しています。デジタルチューナー内蔵モデルには、「16 : 9」のハイビジョン画面にあわせたワイド液晶が標準搭載されつつあります。

【液晶規格の解説】
液晶規格 画面解像度
(単位:ドット)
縦横比 解  説
XGA 1024×768 4 : 3 「XGA」や「WXGA」の表記は、「画面解像度=表示ドット数」など液晶の規格を示しています。

「GA」は「Graphics Array」のことで、直訳すれば「画像配列」のような意味になります。

A4ノートの15インチ液晶は「XGA」の「1024×768」が標準になります。

「WXGA」は「XGA」画面よりも横長で「ワイド」なので、頭文字の先頭にワイドの意味の「W」がついています。また、解像度が高い規格には「S(スーパーという意味)」や「+(プラス)」の文字や記号がつきます。「U」は「Ultra (ウルトラ)」になり縦の比率が大きくなる時につきます。

解像度が高くなると、より広範囲を表示できるようになりますが、表示文字が小さくなるので注意してください。

ワイド液晶は、ハイビジョン「16 : 9」に近い縦横比なので、DVDで映画を見る用途などに適しています
WXGA 1280×768 15 : 9
1280×800 16 : 10
1360×768 16 : 9
WXGA 1440×900 16 : 10
SXGA 1280×1024 5 : 4
SXGA 1400×1050 4 : 3
WSXGA+ 1680×1050 16 : 10
UXGA 1600×1200 4 : 3
WUXGA 1920×1200 16 : 10

【メーカー独自の液晶の特徴】
メーカー 名称 解  説
NEC スーパーシャインビュー
(EX、EX2)、
高輝度デジタルTFT液晶
明るくて応答性が速い高性能版の「スーパーシャインビューEX2」液晶は、LaVie Lの売れ筋モデルLL750/DDにも搭載されています。
シャープ RCエンジン搭載
ASV方式ブラックTFT、
ピュアクリーン
XGシリーズの「ASV方式ブラックTFT」液晶は、液晶テレビと比べてもトップクラスの明るさ(輝度630cd/u)で、視野角も広いです。さすが「液晶のSHARP」です。

★輝度の単位解説
「cd/u」は「輝度(明るさ)」を示す単位で、「cd(カンデラ)、/(まい)、u(平方メートル)」、つまり1u当たりの明るさと示しています。「nit(ニット)」や「lm/sr・u]」などと表記されることもあります。
東芝 (高色純度、高輝度)
Clear Super View
Qosmio上位モデルに搭載され、2灯式バックライトで明るさを向上させ、色の表現範囲も広いです。
富士通 スーパーファイン
(DXU、VX)、
低反射ハイビジョン
「スーパーファインDXU」はノート用、「スーパーファインVX」はデスクトップ用の高性能液晶で、色の表現範囲が広く鮮やかです。
ソニー クリアブラック(LE) 名前のとおり黒を美しく表現でき液晶です。光沢タイプの液晶ですが、ARコート処理という技術をほどこし画面の不要な映りこみを低減しています。

★「ARコート」の解説
「ARコート」とは、「特定の波長を吸収することで外光の反射を減らす」光沢液晶に利用されている技術です。吸収する波長の範囲を広げれば(多層ARコート)それだけ外光反射を抑制できるのですが、コストが高くつくうえ、輝度(明るさ)が低下してしまう欠点があります。
日立 ラスタビュー、
スーパーラスタビュー(EX)、
スーパーピュアカラー、
ピュアカラー
「スーパーラスタビュー」は高輝度かつ低反射の液晶です。EXタイプは、この「スーパーラスタビュー」液晶に視野角が広いという特徴をあわせもたせた液晶になります。

【注目の液晶技術】
最近では、パソコンの液晶でも液晶テレビ並みの画質を様々な技術研究がなされています。

「高色純度液晶」という技術では、液晶の裏側で発光するバックライトを改良し、表現できる色の範囲を広げ、映像をより鮮やかに表示できます。

「2灯式バックライト」という技術では、名前の示しているとおりバックライトを2つ搭載し、昼間の明るい室内でも暗さを感じずテレビ視聴が楽しめる工夫がなされています。

モバイルPCでは、白色LED(発光ダイオード)を使ったバックライトを搭載することにより、消費電力をおさえたほか、LEDがコンパクトであることを利用して液晶部分を薄くしています。

新しいインターフェイス

【注目の次世代インターフェイス】
タイプ 規格 最大転送速度 解  説
Express Card USB2.0 480Mbps
(60MB/秒)
「Express Card」は、PCカードより小さくデータ転送速度が速いため、PCカードの次世代規格として注目されています。

長さはPCカードより約1cm短い75mmで、幅は「Express Card/34」は34mm「Express Card/54」は54mmの2種類あります(厚さは同じ)。「Express Card/54」の形状は「L字型」みたいな四角形の一部が欠けているような形状なのですぐ区別はすぐつくはずです。製品にはウサギをイメージしたロゴマークがついています。

カードとパソコン間はUSB2.0か、高速データ転送規格の「PCI Express」でデータをやりとりをします。ギガビット・イーサネットのように高速な周辺機器でも余裕で対応できます。従来の「PCカードTypeUスロット」とは互換性はないので注意。

NECのLaVie Lシリーズ上位モデルや富士通のFMV-BIBLO NBシリーズなど「Express Card」対応スロットを搭載したパソコンも増加傾向にあります。

PCカード規格スロットがすぐなくなることはないと思いますが、パソコンを長く使いたいのであれば、「Express Card」スロットのある機種を選択するのも一考でしょう。
PCI Express
(1レーン)
2048Mbps
(256MB/秒)
PCカード 16bit 160Mbps
(20MB/秒)
Card Bus
(32bit)
1056Mbps
(132MB/秒)

インスタントテレビ機能

テレビパソコンの大人気が後押しし、2006年春モデルでは、Windowsを起動しなくともテレビを見ることのできる「インスタントテレビ機能」が各メーカーで更に充実しているようです。「インスタントテレビ機能」でも録画や番組再生できるモデルも増えてきましたが、使える機能がメーカーによって違うので注意が必要です。

ソニー以外の4社は「インスタントテレビ機能」で視聴中の番組は録画できます。ソニーは、録画はハード・ディスク・ドライブ(以下「HDD」)ではなく、メディアのDVD-RW/-RAMになるなどの違いがあります。またWindows上で録画した番組を「インスタントテレビ機能」で再生できるのはNECと富士通の2社だけ。東芝とシャープは「インスタントテレビ機能」で録画した番組は再生できないので注意してください(これらの機能は随時変わる可能性があります)。

【メーカー別インスタントテレビ機能比較】
メーカ 機能名 TV
視聴
テレビ録画 HDD録画番組の再生 CD・
DVD
再生
HDD DVD-RW
/-RAM
インスタント録画分 Windows
録画分
NEC インスタント機能 ×
ぱっと観テレビ、
インスタント機能
× × × ×
シャープ INSTANT PLAY × ×
富士通 インスタントMyMedia
DVD-R
AMのみ
東芝 QosmioPlayer × ×
ソニー インスタントモード × × ×

ダブル・チューナー機能機能

デスクトップのテレビパソコンでは、テレビチューナーを2基内蔵したしたダブルチューナー搭載モデルが、2005年秋冬モデル以上に増加しています。違うチャンネルの2番組を同時録画したり、液晶画面を分割して2番組を視聴することができるため便利です。

但し、この機能は、2005年秋冬モデル同様に、同時録画はできるが同時視聴はできなかったり、その逆であったり、アナログ2番組とデジタル1番組の合計3番組の同時録画ができるなど、メーカーや機種によって性能が異なるのと、発売時期によっても性能が変わる可能性があるので、購入時に製品の仕様を必ず確認してください。

デジタル放送対応モデル、各メーカーの機能の違い

デジタル放送対応モデルが各メーカーから発売されていますが、搭載するチューナー、視聴・録画ソフトの違いにより、使える機能が異なるので注意が必要です。

2006年1月現在、NEC、富士通、ソニーは、地上デジタル、BS、110度CSデジタルが受信できるのに対して、日立と東芝は、地上デジタルしか受信できないという違いがあります。ソニーのテレビパソコン全モデルに関しては、地上アナログチューナーもダブル搭載しており、「デジタル」と「アナログ2つ」の合計3番組同時録画が可能という違いもあります。

2006年春モデルの録画機能は、デジタル放送をDVDにムーブ(移動)できる機種が登場しています。ただし、どの機種もコピーワンス番組(データ録画保存が1回しかできない番組)は、その特性の関係で、ハード・ディスク・ドライブ(以下「HDD」)からDVDに直接録画やデータ移行ができない制限があり、この点に関してはDVDレコーダーに劣る状況は変わっていません(機種によります)。また、富士通の一部のテレビパソコンでは番組をダビングできるものもありますが、DVD1枚だけにしかできないなど制限があるので、これらの機能も購入時に仕様を確認するようにしましょう。

高画質化機能

下記の機能は2005年秋冬モデル以降も継承されています。以下は「2005年秋冬モデル」の解説と同じものです。

テレビ・チューナーや液晶には、テレビ視聴や録画の画質を向上させる「高画質化機能」があります。

【代表的な高画質化機能】
機 能 名 解  説
ゴースト低減機能 建物や山に反射して、アンテナに遅延して到達する電波の影響で、画面が2重3重に映る「ゴースト」現象を防ぐ機能です。
デジタル・ノイズ・
リダクション機能
電波状況の悪化などが原因で、画面全体に出るノイズや輪郭のざらつきをデジタル処理によって除去する機能です。
3次元Y/C分離機能 映像を輝度信号(Y)と色信号(C)に分離する際に、水平と垂直方向に加えて前後の画面信号の違いを比較して高精度で分離する機能です。

【メーカー別の高画質化機能と特徴】
メーカー 高画質化機能名 特 徴
NEC VISITAL 複数の高画質化機能を1チップのLSIに収め、回路間で信号をデジタル伝送して劣化を防ぎます。

★LSI(エル・エス・アイ)とは
「Large Scale Integration」の略称で、IC(集積回路)のうち、素子の集積度が1000個〜10万個程度のものを指します。1970年代に、初期のICから飛躍的に集積度が高まった技術や製品を区別するために生まれた呼称なのですが、現在では「IC」という語と同じく単に半導体集積回路一般を指す言葉として使われています。集積度が10万を超えるものをVLSI、1000万を超えるものをULSIと呼んで区別した時代もありましたが、現在ではこうした区別もほとんど使われなくなりました。
シャープ 鮮やかエンジン 液晶テレビAQUOSで培った液晶技術と、液晶性能を引き出す高画質化技術を融合しています。
東芝 Qosmio Engine 最大17種類の画像処理技術で、ノイズや動画の残像を低減させるうえ、インスタントテレビ機能でも有効に働きます。
富士通 Dixel ハードとソフトの高画質化機能を組み合わせた技術です。
ソニー Motion Reality LE 液晶専用描画エンジンで動画データを処理し高画質を実現しています。「Motion Reality LE」はソフト処理なので多少画質が落ちます。
日立 高画質ハードウエア
TVチューナー
VHSテープからのダビングをした場合、画面のゆらぎを低減するタイムベースコレクターを搭載しています。

★TBC(タイムベースコレクター)とは
VTRは回転ヘッドの回転ムラやテープの走行速度のムラなどにより、映像信号に時間的な変動を持っており、他の映像機器との同期が取れにくくなったり、再生画像に悪影響を与えることがあり、これを防ぐために正しい時間軸の映像信号に補正するのが時間軸補正装置(TBC=タイムベースコレクター)です。

テレビ視聴や録画に便利な機能

以下のような「テレビ視聴や録画に便利な機能」があります。各メーカーの機能名は違いますが、ほぼ同じ機能をまとめて解説しています。

機能名 解  説
タイムシフト 選局中の番組を録画しながら再生、時間をずらして視聴できる機能。いい場面なんだけど、トイレに行きたいなどの場合、画面を一時停止して、後から見ることができる機能。
キーワード録画
おまかせ録画
おまかせ・まる録
登録したキーワードと電子番組表のデータを比較して、合致した番組を自動録画する機能。
野球延長 野球中継などの後番組を録画予約している場合、延長の可能性があると録画時間を自動延長をし、後の番組の尻切れを防ぐ機能。
ナイトモード
ナイト録画モード
おやすみディスプレイ
深夜などの時間に予約録画した場合、パソコンが起動しても画面表示や音声をオフにしたままで録画できる機能。
いいとこ観(み) 録画番組の映像や音声を分析し、ハイライトシーンだけを抽出して視聴できる機能。
さかのぼり録画
巻き戻し録画
プレイバック録画
視聴中の番組を保存したくなった時、さかのぼって録画する機能。但し、視聴開始以前の時間には戻れません。
ぴったり録画
ジャストダビング
ピッタリ保存
ぴったり1枚機能
DVDフィット機能
DVDピッタリ記録
ダビングしたい番組のデータがDVD1枚に収まらない時、録画レートを自動調整する機能。NECは録画時間も調整可能です。

無線LAN

下記の機能は2005年秋冬モデル以降も継承されています。以下は「2005年秋冬モデル」の解説と同じものです。

無線LANは従来どおり3規格であるが、2005年秋冬モデルでは周波数帯が変更された「新11a」規格が搭載されてい機種があります。無線ルーターなどがなければ利用できないため、必ず必要な機能ではありません。

通信規格 通信速度
(理論値)
解 説
IEEE802.11b 11Mbps 「11a」や「11g」ができる前から利用されており、速度は遅いものの最も普及しているタイプ。電子レンジの周波数帯域と干渉することもある。ADSL回線で速度があまりでていない環境なら「11b」規格でも十分。
IEEE802.11g 54Mbps 「11b」の上位互換で電波干渉を受けやすい。
IEEE802.11a 54Mbps 電波干渉には強いが壁などの透過性が低い。「新11a」規格登場
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