プリンタの選び方

 NEW Lalalaland トップ > プリンタの選び方
プリンタの選び方

「様々なものに印刷ができたり、複合的な機能を有する」プリンタ。しかしながら、わかってるようで、よくわからないのがプリンタの選び方。このコーナーでは、どのメーカーの、どういう機種を、何を基準にしてプリンタ選択したらよいかを解説しています。

【「プリンタ」の表記について】
印刷する装置のことを英語では「Printer」と表記しますが、日本語では、「プリンタ」と「プリンター」の2つが混在しているようです。名の知れたパソコン関連の雑誌でも混在していますが、当サイトでは、多くのメーカーのWebサイトに表記されている「プリンタ」と表記のうえ解説します(英語の発音だと「プリンター」とのばすので不思議が感じもしますが)。

プリンタの選択基準は何か?

プリンタの選択基準の基本も、「使用目的をはっきりさせれば、選択すべきプリンタは決まる」が結論になります。

「私的に文書のみを印刷するだけで、カラー印刷の必要がなければ、黒の単色のレーザープリンタ」、「業務用として、文書を多数印刷するなら、黒の単色の高速レーザープリンタ」、「社内などネットワークをくんでいるならLAN接続機能のあるプリンタ」、「写真などを印刷するなら、カラー印刷可能なプリンタ」、「CDやDVDなど特殊なものにも印刷したいなら、多機能プリンタ」など、それぞれ使用目的が決まれば、選択すべきプリンタの輪郭が見えてきて、これに、希望の性能、大きさ、予算などの要素が加わり最終決定になります。

重要なメーカー選択

プリンタのメーカー選択の決め手は、一般的な見解としては、最終的には「好み」や「予算」の問題になると思います。

しかしながら個人的見解としては、プリンタに関してはメーカー選びも重要に思います。理由は簡単なことで、現在のプリンタは様々なメーカーがありますが、メーカーによっては故障時の修理に時間がかかったり、その企業の主力商品でないため、かなり特殊な仕様になっており、インクやトナーなどメーカー純正のサプライ品しか使えず、購入後の維持費が割高になることがあるからです。無名のメーカーで、何年後かにプリンタ業界から撤退してサプライ品や部品が手に入らないことも過去には多数あったので注意したいものです。

当サイト管理人は、過去に出版社の外注の仕事(DTP)を副業でやっていたので、業務用で大量に印刷する場合は独自技術を持つプリンタのメーカーでないといけないことがあることは知っていますが、私的に利用するプリンタの場合は、販売台数の多い、サポートがしっかりしていて、サプライ品が手ごろな値段で手にはいりやすい、技術力もしっかりしているメーカーを選択することをおすすめします。

主要パソコンメーカーの直販サイトでさえ、他社プリンタを取り扱い販売している現実からも、前述のことが納得できるのではないでしょうか。

【無難な選択肢】
あえて「どこかいいプリンタのメーカーがないか教えてほしい」と質問されれば、EPSON(エプソン)のプリンタを選択することをおすすめします。EPSON(エプソン)なら、まず心配ありません。

細かい技術的な解説は省きますが、主要プリンタのメーカーである「EPSON(エプソン」、「キヤノン」、「日本HP」の、同等スペックのプリンタの印刷テストをしたところ、インクが一番長くもって、印刷枚数も2位に約44枚の大差をつけたのがEPSON(エプソン)のプリンタだったという結果が、某パソコン雑誌のロードテスト結果として掲載されていました。このように、老舗には老舗の細かい技術力があるのです。いい製品だからこそ、主要パソコンメーカーのほとんどが、他社であるEPSON(エプソン)のプリンタを取り扱い販売しているのです。

主なプリンタの種類

下記のような印刷方式がプリンタの基本になります。そして、現在のプリンタは、印刷機能しかない「単機能型プリンタ」と、スキャナー、コピー、FAXなどの機能が合体した「複合機能型プリンタ」に大きく分類されます。

【主なプリンタの種類】
主な印刷方式 解 説
インクジェットプリンタ 小さなノズルからインクを吹き付けて印刷します。メーカーによって「バブルジェットプリンタ」と呼ぶこともありますが(詳細な技術の違いはありますが)、インクジェットプリンタのことです。

現在は技術が進み、各メーカー様々な工夫がなされているので普通紙への印刷でも問題がなくなっていますが、インクを吹き付ける印刷方式のため、インクがニジミやすいという欠点があり、よりキレイな印刷をするためには専用紙を使用する必要があります。 使う用途によりますが、普通紙印刷が可能なのか、専用紙に印刷するのかを必ず確認しましょう。
レーザープリンタ 感光ドラムにレーザー光線で画像を照射し、静電気を利用してドラムにトナー(印刷用の粉末)を付着させ、紙に熱転写して印刷します。高速で品質の良い印刷が可能です。

トナーを紙に熱転写させる時、かなり高熱をかけるため紙がカールしやすく静電気も発生しているため、「紙づまり」を起こりやすいという欠点があります。しかしながら、この問題も、現在は技術が進み、各メーカー様々な工夫がなされており、気にしなくてよいと思います。
熱転写プリンタ 印字ヘッドの発熱素子をインクリボンに押しつけ、インクを溶解して紙に転写して印刷します。同様の方式で、熱を加えると発色する感熱紙を用いるプリンタを感熱プリンタといいます。

解像度が非常に高く、シャープな印刷が得られますが、インクリボン等の消費コストが割高になります。
ドットプリンタ インクを染み込ませたリボンに圧力を加えて、ドット(点)で描く方式で、「ドットインパクトプリンタ」と呼ばれることもあります。印刷時に他のプリンタより多少騒音があります。

インクリボンを紙に圧力を加えて(叩きつけて)印刷するので、ほとんど、どのような紙にでも印刷できますが、解像度に限界があるため(解像度が低いため)、細かい印刷には向きません

最低限おさえておきたいプリンタの仕様

主に下記の点に注意して、プリンタの性能を比較します。

【プリンタの仕様に関する用語】
用語 解 説
pl
(ピコリットル)
「pl」は「ピコリットル」と読み、もともとは容量の単位で、「1pl」は「1兆分の1リットル」を表しています。

インクジェットプリンタの場合では、印刷に使われるインクの大きさを表しており、使用されるインク滴のサイズが小さいほど、粒状感(ざらつき)のない緻密な印刷を行うことができます

但し、インクの粒が小さければ小さいほど印刷に時間がかかるため、エプソンのように3種類のインクサイズをコントロールしたり、キヤノンのようにヘッドのノズルの数を増やしたり、速度を落とさないよう様々な工夫をこらしています。
dpi
(ディー・ピー・アイ)
「dpi」は「ディー・ピー・アイ」と読み、プリンタに限らず、コンピュータ関連機器の解像度をあらわす単位として利用されています。

「dot per inch (ドット・パー・インチ)」 の略で、1インチ四方(「約2.54cm四方」=「1辺が約2.54cmの正方形」)に何個のドットを打つことができるかを表しています。

文字や絵を点の集合として印刷するので、dpiの数が大きいほど解像度が高く、細かい緻密な印刷ができるプリンタということになります。

例えば、解像度が「5760×1440 dpi」と表現されるのは、縦横の方向によって解像度が異なるためで、ヘッド送りの構造上、横方向の解像度の方が縦よりも上げやすいという事情があるため、縦横のドット数が異なります。

実際に印刷する場合、解像度を指定調整して印刷するのですが、素人考えだと、解像度を上げればより鮮明で綺麗になると思いがちですが、写真の印刷なら、出版業界でも300~600dpi前後の解像度にしており、それで十分なのです(用途により、解像度を高くする必要はありますが、一般的にはこれで十分です)。

印刷する際は、解像度を上げ過ぎると印刷速度が非常に遅くなるので「適切な解像度」で印刷するよう注意しましょう。

ちなみに、画像などを読み取るスキャナの解像度も同様の観点で仕様を判断することができます。解像度が高いほど、より細かで綺麗なスキャニングができるということになります。
PictBridge
(ピクトブリッジ)
「PictBridge (ピクトブリッジ)」とは、プリンタとデジタルカメラなどを直接接続するための統一規格のこと。

「PictBridge (ピクトブリッジ)」対応のプリンタとデジタルカメラなどをUSBケーブルで接続し、パソコンを利用しないでデジカメなどで撮った写真を印刷することができるというものです。

パソコンを起動しなくても写真のデータなどを印刷できるため、かなり便利な機能です。

ちなみに、「PictBridge (ピクトブリッジ)」対応のプリンタの場合、プリンタに簡易液晶(モニター)がついていることが多いのですが、欲を言えば、2.5インチ以上のサイズはほしいところです。
ExifPrint
(イクジフプリント)
「ExifPrint (イクジフプリント)」は正式名称が「Exif 2.2」というデジタルフォトプリントのための世界標準規格のことです。

「ExifPrint (イクジフプリント)」対応のデジタルカメラを使うと、撮影条件に関する情報と撮影シーンに関する情報が自動的にJPEG画像に記録されるため、対応ソフトを利用すると撮影時の情報が正確に伝えられ、最適なプリントが行われます。

直接プリンタの性能を示すものではありませんが、このような付加機能もあることを覚えておいてください。
染料系インク

顔料系インク
インクジェットプリンタのインクには、大きくわけて「染料系」と「顔料系」があります。

「染料系インク」は透明で光を通し、色再現性に優れているので、鮮やかで美しいので写真印刷などに最適ですが、耐久性が多少弱く、水性のため水濡れも若干弱いという性質があります。

「顔料系インク」は不透明で、色を光の表面反射によって表現しているため、紙の表面に定着して耐久性・耐水性共に優れています。モノクロの文字印刷や手紙・ハガキの宛名印刷などに最適です。但し、発色は染料系インクより劣ります

インクに関しては、「染料系インク」も「顔料系インク」も一長一短があるので、それぞれの欠点を克服するインク開発の研究がなされています。
インクの数 インクの数は多いほうが写真印刷の画質で有利になります。

黒インクがあるかも重要で、黒があるとコントラストがでます。また、黒インクがないということは、複数の色を混合して黒色をだすため、印刷バランスが悪くて1つでもインクがなくなってしまうと黒色がでなくなるという欠点があるので、おさえておきたいポイントになります。

フォトインクと呼ばれる薄いマゼンタやシアンがあると、空や肌などのグラデーションがより滑らかになります。
インクカートリッジ インクの入ったインクカートリッジは、複数色が1つにセットになっているものより、各色が単体のカートリッジになっていることが無難です。

複数色が1つにセットされているインクカートリッジの場合、他のインクが残っていても、1つの色のインクが無くなった時点で丸ごと交換になるため無駄が生じるからからです。
USB 1.1
USB 2.0
「USB (ユー・エス・ビー」は「Universal Serial Bus」の略称で、パソコンと周辺機器をつなぐための統一規格のことです。

現在、パーソナルユースのプリンタを含むほとんどの周辺機器はUSB配線によりパソコンと接続することができます。USBの場合、電源が入ったままでもケーブルの抜き差しができるなど使い勝手がいいと言えます。

データ転送速度は、従来の「USB 1.1」は最高速度が10Mbps、後継規格の「USB 2.0」は最高速度が480Mbpsと、より高速なデータ転送が可能となります。現在もUSB規格は複数混在しており、2つのUSB規格対応のプリンタもあります。また片方のUSB規格ということもあります。

データ量が多いなら「USB2.0」を選択するのが無難ですが、個人レベルで印刷するのであれば、「USB1.1」で不満を感じることはまずないでしょう
IEEE802.11b
IEEE802.11g
IEEE802.11a
「IEEE802.11b」は無線LANの規格で、最大11Mbpsのスピードで通信を行うことができます。電波の到達距離は見通しの良いところで100m前後なので、木造の同一家屋内ならほぼ電波が届きます(建築物の素材や遮蔽物により異なります)。

プリンタに無線LANが搭載されている場合は、ケーブルをつながなくても設定だけでネットワークプリンタとして利用することができます。尚、現在では、「IEEE802.11g」や「IEEE802.11a」というより高速通信可能な規格に移行しつつあります。
Bluetooth 「Bluetooth」は、比較的近い距離(主に10mまでの距離)で無線で接続するための統一規格です。「IEEE802.11x」規格より近距離で無線通信するための規格になります。同一部屋内でワイヤレスプリンタ環境を実現したい場合にむいています。
LAN(Ethernet)接続 ネットワーク(LAN)を組んでいる場合は、Ethernet接続機能を有するプリンタを選択する必要があります。
DVD/CD印刷機能 DVDやCDの盤面に印刷して、オリジナルDVDやCDにしたいなら、「DVD/CD印刷機能」のある製品を選びましょう。
ダブル給紙 通常の印刷は普通紙、写真印刷はL判などと、複合プリンタでは用紙を使い分けることが多くなりますが、そのつど、いちいち用紙を差し替えるのは面倒なため、複数の印刷をするのであれば「ダブル給紙」機能があると便利です。
フィルムスキャン 画像などをよみとることのできるスキャナー機能がある複合機能プリンタで、従来のフィルム式カメラのネガやポジをデジカメのようなデジタルデータとして保存したい場合は、「フィルムスキャン」機能のある製品を選びましょう。
CCD
CIS
複合プリンタにスキャナー機能がある場合、「CCD」や「CIS」という言葉を仕様で目にすると思います(スキャナー単体の仕様でも目にするはずです)。

「CCD」と「CIS」は、スキャナーの読み取りセンサーの違いを表しています。一般的に「CCD」のほうが読み取り解像度が高く、雑誌のとじしろ部分など、スキャナーのガラス面に密着できない部分も、くっきり読み取れます。「CCD」のほうがやや有利ですが、よほど細かい読み取りをするのでもなければ、気にしなくてもよいでしょう。

「CIS」は低価格に搭載されていることが多く、価格が高くなるにつれて「CCD」搭載になる傾向があるようです。

最後に

販売シェアの高い「EPSON(エプソン)」、「キヤノン」、「日本HP」のプリンタなら無難。「EPSON(エプソン)」ならまず問題ないでしょうと説していますが、最後は「好み」と「予算」の問題になります。

メーカー直販サイトなら、型落ちしたアウトレット品などが破格の値段で手に入ることもあるので利用することをおすすめします。

本解説がプリンタ購入の参考になれば幸いです。

【自社および他社プリンタを取り扱いしているパソコン直販メーカー系】
デル NEC Direct Lenovo 富士通 HP Directplus icon マウスコンピューター
<< NEW Lalalaland トップに戻る >>

New Lalalaland メインメニュー