コラム号外3−1 東京から秋田・男鹿半島へ ――東北旅行編――

 今回の旅行は、秋田経由の青森行き。しかも、仕事場の先輩に連れられて、行くという、かなり受身な立場での旅行です。どうなるかは、私も行かなければ分からないという、私にとって行き当たりばったりな旅行だったりします(いつも、行き当たりばったりのような気がするけど……)
 ともかく。9月20日の夜10時10分……東京は新宿の駅より夜行高速バスにて、首都を脱出。強制的に寝かされるので、暗くなったバスの中で一人ぽつんと、窓から夜景を望む……が、ついに陥落、眠りにつく。しかし、眼鏡を外し、それを胸のところに置いていたため、当然の如く通路に落ちてしまう。その度に起き、眼鏡を暗闇の中で探してはまた寝て、落としてはまた探して……という作業を計5回は繰り返した(学習能力ない奴)。
 で、気がつくといつの間にか秋田の手前……いや、夜行バスってそんなものです。車内は暑くて、乾燥していたというのが、感想でしょうか。秋田駅につく予定時刻は6時20分……実際に着いた時刻6時ジャスト……ヲイ、そんな時間に着いたって、何もすることないぞ? と、胸中で突っ込みを入れる。が、どうしようもない。結局、街中を歩き回ってみた。なにぶん、10時にレンタカーを借りて、男鹿半島まで行くという計画らしい(とことん受け身)ので、その10時まで時間を潰さねばならぬというのが、本音……ウロチョロと、民間の市場で催されている朝市に行ったり、無意味に歩いたりで、合計9キロ近く……時間に直すと2時間半くらいかな? そのくらいは潰れました。まぁ、後の時間は軽い朝食や、駅の構内のお土産物屋に出向いて時間を潰し、予約の時間になっていった。
 レンタカーは、当然の如く三人は乗れないといけないので、普通のセダンタイプの車が用意。実は……今回の旅行者の中で免許を持っている人間というのは、私だけだったりするんです。ということは、有無を言わさず自動的に運転手が決定されていたんです――とりあえず、この件に関しては事前から知っていたので、心の準備は出来ていたのですが……
 ともかく。大きな荷物をトランクに押しやり、発進させたのであった。しかし、物事は順調には行かないもので。秋田自動車道に乗ったと同時に雨が降ってくる……激しく強く。ワイパーを最大にしてもフロントガラスが滲んで見えるだけ。しかも、秋田道は対向二車線という、極めて辛い状況が続いた。飛ばそうにも飛ばせないんですよ〜〜〜。雨は次第に弱まっていき、秋田道を降りるときにはもう、小降りだったんですけど。もう少し早く止んでくれ! と突っ込みたかった瞬間でした。
 しかし、それだけでは終わらなかった。なんと、男鹿半島までの道のりを間違えたと言う。進路変更しなくても、一応到着はすると言うので、言うがままに運転。終いには八郎潟を突っ切って、何とか男鹿半島まで辿り着かせた。ちなみに八郎潟の道は狭く、そしてとてつもなく長いんですよ。直線10キロくらいはあったでしょうか。前、後ろともに車はいないし、大変な思いをしました。
 男鹿では、北緯40度のモニュメントがある入道崎まで行き、そこで昼食。実はこの時点で時刻は午後1時……それまで運転しっぱなしの私はやっとの思いでの休憩だった。ちなみにここまでの距離、約120キロ。おぉ! そんなに走っていたのか。気付かなかったよ、私は。
 昼食は、うにといくらの乗っている「二色丼」。うぅ、いくらを食べたときのプチプチ感といい、うにの香ばしさといい、美味いの一言しか言えないし……。というか、何をいっても無駄なので省略なのです。
 入道崎は結構切り立ったところで、「落ちると死んじゃうぞ〜」みたいな高さ……すいません、冗談です(←冗談にならない)。この日は風が強く、波も立っていました。荒々しく海に立っている岩に押し寄せる波が白い泡を立てて消えていく。初めて見る日本海は、そんな印象でした。
 時間も刻々と流れ、次に目指したのが男鹿水族館――すいません。写真はないです(泣)。撮るのを忘れていました、という言い訳は通用しないですね。そういえば、昨年の末に名古屋へ行ったときにも、水族館に行ったっけ。あ、関係ないか。
 一番面白かったのが穴子。穴子が何匹も集まって――いや、束になって細長い場所に密集していました。しかも、顔を全てこちらに向けて。面白かった、というよりは怖かったと言った方がいいのかも。同じ顔をしたのがズラリと向いていると、不気味ですよね〜。しかし、写真を撮らなかったのだけは、後悔しています。むぅ、見せてあげたかった……

 さてさて。観光も程よく堪能し、チェックインできる時間に近づいてきたので水族館を後に。男鹿半島で宿泊する場所は、秋田県営の男鹿桜島荘。施設の目と鼻の先は海。高台に位置するここの部屋に入って、まずビックリ。窓から望める広大な海は、もはや、何も言えませんでした。これで夕陽でも見られたら文句も言えなかったのですが、雲が出ていたので残念でした。そのかわり、雲に反射した夕陽が茜に映えて、それもまたよかったですね。
 で、温泉……もはや、お決まりですね☆ 少し部屋で休んでからすぐ直行。風呂場からも望める海……露天は少し――どころかかなりぬるかったけど、爽快でした。やっぱり、こういう風景を見ながらのお風呂というのは、今までの疲れを癒してくれますよね。運転しっぱなしで疲れ切った体に染み入る感じがして、今にも眠れそうな予感……いや、夕食を食べないといけないよなぁ。
 ――しかし……
 実は翌日の予定として、秋田を9時54分発の「かもしか1号」に乗らなければならないという、強行軍だという……これは、旅行に来て初めて知ったことなんですよねぇ。うぁ、さすが受け身の連行者(爆)。秋田駅からここまでかなり時間がかかったので、なんと7時に出発すると皆さんが言うのです。さて……何時に寝て、何時に起きればいいのか。朝にはお風呂に入っていきたいし、十分寝ていきたいし……逆算して叩き出した答は、午前5時起き。
 さ〜て、早く寝るぞ〜〜〜!

 このコラムは続きます。

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