CPUの選び方

 NEW Lalalaland トップ > 2007年夏モデル・パソコンの選び方 > CPUの選び方
CPUの選び方

パソコンの処理能力をつかさどる頭脳にあためのがCPU(Central Processing Unit=シー・ピー・ユー)。

以前までなら、動作周波数(クロック周波数)だけを見れば、大まかなCPUの性能がわかりました。しかし、現在は、データ処理を実行する回路(コア)が1つだけの「シングル・コアCPU」、2つ内蔵している「デュアル・コアCPU」、4つ内蔵している「クアッド・コアCPU」、省電力機能に優れているものなど、単純にCPUのモデル・ナンバーを見ただけでは、その性能が推測しにくくなっています。

下の「2007年夏モデル・パソコンに搭載されているCPUの性能と傾向」の表は、2007年夏モデル・パソコンに搭載されているCPUの性能と傾向を表しています。左右方向は「ほぼ横並びの性能」上下方向は「下の方が性能が低く、上に行くほど性能が高い」、と考えてください。

ただし、下の表で一番性能が低いCPUであっても、Windows95/98/Me/2000やXPの初期時代のCPUとは比較にならないほど性能が向上しているので、パソコンで一般的な作業をするぶんには特に心配はありません。

しかしながら、「CPUの選び方」という視点だけで解説すれば、Windows Vista パソコンに搭載するCPUに関しては、Windows Vista というOS(オペレーション・システム)では、メインの処理とは別にバックグラウンドで行われている処理が多いことを考慮すると、インテル社製なら「 Core 2 Duo 」、「 Core Duo 」、「 Pentium D 」、AMD社製なら「 Turion 64×2 」など、同時に複数の処理ができる「デュアル・コアCPU」搭載のパソコンを選択するのが、パソコンの性能をよりいかすことになると言え、最終的には、購入予算の問題になると思います。

下にある2つめの「Windows エクスペリエンスインデックスによるCPU性能の検証結果」の表は、某・パソコン雑誌に掲載された「Windows エクスペリエンスインデックス」を利用しての、CPU性能を示す「プロセッサ」の検証結果です。大変参考になるデータです。「Windows エクスペリエンスインデックス」による製品の検証結果を公開しているパソコンメーカーもあります。

多少古いデータになりますが、CPUに関しては、「2006年秋モデル・パソコンの新傾向(新しいウィンドウが開きます)」の「CPU」解説に、かなり詳しいデータを掲載しているので、必要に応じて、ご利用ください。

■2007年夏モデル・パソコンに搭載されているCPUの性能と傾向
インテル社製 AMD社製 ノート用 デスク用
性能 ノート・パソコン デスクトップ・パソコン
携帯ノート A4型ノート
Turion
64×2
5200+
Core 2 Duo 5000+
Core 2 Duo E6600 T7400 4600+
T7300 E6400
Core 2 Duo T7200 E6300
T7100 T7100 3600+
T5600 Turion
64×2
E4300
T5500 TL-52 T5500 Turion
64×2
L7300 TL-50 TL-50
U7500
Pentium D Core Duo
915 T2300
820
Core Duo
U2500
HT Pentium4
531
Celeron M Celeron M モバイル
Sempron
Celeron D Celeron M Sempron モバイル
Sempron
443 440 3400+ 360 440 3400+ 3400+
430 430 347 430
420 336
410

主なCPU 簡易解説
Core 2 Duo
(デュアル・コア)
インテル社製の2つのコアをもつ(デュアル・コア)CPU。2006年秋モデル頃から登場し、ノート用とデスクトップ用がある。処理能力が高いデュアル・コアCPU「Core Duo」に、消費電力をおさえる技術が加わった最新のCPU
Pentium D
(デュアル・コア)
インテル社製のデスクトップ用デュアル・コアCPU。上位モデルの「Core 2 Duo」の登場により、価格が下がり、お買い得になっています。将来的には「Core 2 Duo」に移行予定。
HT Pentium4
(仮想デュアル・コア)
インテル社製のデスクトップ用「仮想デュアル・コアCPU」。物理的には、CPUは1つしかないのですが、CPUの使われていない部分を活用して、あたかも2つのコアが存在し、動作しているような回路にしたCPUなので「仮想デュアル・コアCUP」=「ハイパー・スレッディング」=「HT」と呼ばれています。上位モデルの「Core 2 Duo」や「Core Duo」の登場により、かなり価格が下がり、お買い得になっています。将来的には「Core 2 Duo」に移行予定。
Core Duo
(デュアル・コア)
インテル社製のノート用デュアル・コアCPU。上位モデルの「Core 2 Duo」の登場により、価格が下がり、お買い得になっています。将来的には「Core 2 Duo」に移行予定。
Celeron D インテル社製のデスクトップ用CPU。低価格デスクトップに使われています。性能はノート用の「Celeron M」と同程度だが、消費電力が大きく、発熱量も多い
Celeron M インテル社製のノート用CPU。標準的な性能のCPU。もともとはノート用なのだが、最近では、消費電力や発熱量をおさえるためにデスクトップ用に利用されることも多くなっています。
Turion64×2
(デュアル・コア)
AMD社製の2つのコアをもつ(デュアル・コア)CPU高性能ノート用CPUで、インテル社製の「Core 2 Duo」や「Core Duo」のライバルCPUです。「Core 2 Duo」と同程度の性能でありながら、やや価格が安いCPUなので、少しでも安く、高い性能のパソコンを希望する場合の選択機種などに搭載されていることが多い。
Sempron AMD社製のデスクトップ用CPUやや価格が安いCPUなので、少しでも安く、高い性能のパソコンを希望する場合の選択機種などに搭載されていることが多い。
モバイルSempron AMD社製のノート用CPU性能は「Celeron M」と同程度やや価格が安いCPUなので、少しでも安く、高い性能のパソコンを希望する場合の選択機種などに搭載されていることが多い。


■最低限知っておきたいCPU関連の用語
用語 簡易解説
キャッシュ データを一時的に保存しておく領域のこと。同じような処理を繰り返す場合、無駄にメモリーからデータを引き出す必要がないたように考えられたCPUの性能をひきだすための技術です。
FSB 「Front Side Bus」の略称で、CPUとチップセットを結ぶBus(バス=データの通り道)あるいはその速度を示します。速度の場合「……MHz」と記述され、値が大きいほど高速になります。
TDP 「Thermal Design Power」の略称。「熱設計電力」と訳され、プロセッサの設計上想定される最大放熱量を表わす単位になります。
VT 「Virtualization Technology」の略称。「仮想化技術」と訳され、1台のパソコンで2つ以上のOS(オペレーション・システム)を同時起動する時に便利な技術。ただし、現在のところ一般的な利用をしている場合、ほとんど利用価値は低い。
Centrino
(セントリーノ)
パソコンによっては「Centrino(セントリーノ)」というシールが貼っている場合があり、これはインテル社製のプラットフォーム(特定のCPUやチップセットの組み合わせ)のブランド名のこと。「Centrino(セントリーノ)」は高性能ノートパソコン向けで、Core Duo やPentium M などの省電力CPUと、それに対応したチップセット、インテル製の無線LANユニットの組み合わせを示しています。
Viiv
(ヴィーブ)
パソコンによっては「Viiv(ヴィーブ)」というシールが貼っている場合があり、これはインテル社製のプラットフォーム(特定のCPUやチップセットの組み合わせ)のブランド名のこと。「Viiv(ヴィーブ)」は、AV機能(オーディオ・ビジュアル機能)を強化したデジタル・エンターテインメントパソコン向けで、Core 2 Duo などの高性能デュアル・コアCPU、それに対応したチップセット、WindowsXP Media Center Edition 2005を搭載し、ブロードバンド動画配信サービスにも対応していることを示しています。


■Windows エクスペリエンスインデックスによるCPU性能の検証結果
パソコンのタイプ CPU(動作クロック) 検証結果
ノート用 Celeron M 410 (1.46GHz) 3.1
モバイルSempron3200+ (1.6GHz) 3.4
Celeron M 430 (1.73GHz) 3.5
Turion64×2 TL-50 (1.6GHz) 4.5
Core Duo T2300 (1.66GHz) 4.5
Core 2 Duo T5500 (1.66GHz) 4.7
デスクトップ用 Celeron D 351 (3.2GHz) 3.9
HT Pentium 4 524 (3.06GHz) 4.2
Pentium D 920 (2.8GHz) 4.7
Core 2 Duo E6300 (1.86GHz) 4.8

Windows Vista は、WindowsXP にくらべて、要求されるハードウェアのパフォーマンスが非常に高くなっています。そのため、OSやアプリケーションソフトなどが快適に動作するかを調べるための「Windows エクスペリエンスインデックス」というツールが用意されています。

「Windows エクスペリエンスインデックス」は、ハードウェアのパフォーマンス結果を数値化し、そのパソコンの性能を得点で表します。マイクロソフト社によると、この得点は、最低は「1.0点」、最高は「5.9点」で、「3点」以上が Windows Vista を快適に使える目安とのことです。

文字が消えている場合は、セキュリティソフトの広告ブロック機能をOFFにしてからご覧ください。
※当サイトは個人が作成・運営しており、掲載しているパソコンの画像は、メーカーの承認をえており、著作権はメーカーに帰属します。
<< 「2007年夏モデル・パソコンの選び方」に戻る>>

<< NEW Lalalaland のトップに戻る >>

New Lalalaland メインメニュー