手取川河口散策
 途中に1級(にもならないか)の瀬が有って、どうしても遡ることができない。漕いでも漕いでも同じところで止まっている。
 しょうがないので、カヤックをかついでその瀬を越す。しかし、そこから上に行っても同じようなことばかりであろうから、ここから引き返すことにした。
 当然のことながら下りはぐんぐん進む。
 当たり前なのかもしれないけれど、へぇ〜っと思ったのは、下りではパドルが重く、上りでは軽く感じること。登山なんかとは逆じゃん、と思ってもよく考えるとやっぱり当たり前であった。
 手取川河口付近と言う身近な場所ではあるけれど、こういう風景を見れるのはカヤックならではないだろうか。
 向こうの方に見えるのは北陸本線の手取川鉄橋。
 その辺の茂みには、そこかしこにカモが隠れていて進んで行くと逃げ出して行くのであった。
 手取川鉄橋の下まで来た。この辺の風景は川岸からでも見れるので、特に新鮮というわけでもない。こんなところでフネを漕いでいる物好きも他にはいなかった。
 向こうに見えるのは、北陸自動車道の橋。あの橋のすぐ向こうはもう日本海で、波が寄せてきている。川の流れと海の波が出会うと、波頭が立ち上がってくるので、うまい人はここでサーフィンをやるらしい。この時は、『あんなところ行ったら死んじゃうよ。』という感じで近づく気はしなかった。